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活動便り

ACTIVITY NEWS

出前講習(質量販売緊急時対応講習)を開催しました。

 幣協会に於いて実施している「質量販売緊急時対応講習」は、約1年半が経過して1,000名以上の一般消費者の方々が受講修了し修了証を手にされています。
 この「質量販売緊急時対応講習」は、現時点で4者が講習実施者となっていて、都道府県エルピーガス協会としては幣協会だけが実施者となっています。
 そのような中で10月下旬にソフトバンク株式会社様から「質量販売緊急時対応講習」開催のオファーをいただき、様々なやり取りの結果出前講習を実施することで合意して、令和6年12月16日(月)に、東京都港区で開催し64名が参加されました。
 当初ソフトバンク株式会社様のLPガスの使用目的を尋ねたところ、「災害時(電源喪失)における通信エリア復旧対応時に発電機の燃料としてLPガスを使用する。」とのことでした。その使用目的だと液石法(液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律)の一般消費者には該当せず高圧ガス保安法の対象となるため当該講習は必須ではないことをお伝えしましたが、「現在通信エリア復旧対応時に燃料としてガソリンを使用していたが燃料補給と運転継続時間の問題でLPガスも燃料として使用できるようにしている」として、実際に対応する社員がLPガスを使用する際に、緊急時の対応、ガス安全に係る一定の知識や技能を習得させたいとのことから、講習開催が決定されました。
 受講者の皆様は液石法の一般消費者ではありませんが、今回は液石法の一般消費者とみなして、幣協会で実施している「質量販売緊急時対応講習」の内容に、発電機使用における設備機器選定等の内容も加えて講習いたしました。受講者の皆様は災害時に確実かつ安全にLPガスを使用して、電源確保をする使命達成を想定しながら非常に熱心に受講されていました。
 今回の講習によって、協会として「地域防災とLPガスとの関わりは可搬性・簡便性で優位を持つLPガスだからこそできる」ことだと実感しましたし、幣協会に於いて実施している「質量販売緊急時対応講習」が、LPガス消費者教育として液石法の範囲にとどまらず、高圧ガス保安法を含めた全てのLPガス使用者に通じる講習だということを再認識することができました。
 幣協会としては、質量販売は体積販売に比べるとニッチな領域ではありますが、LPガスの知識を持つ受講修了者が、質量販売を扱う販売事業者とともに安心・安全な利用を進め、新たな需要を作る社会貢献活動に寄与できるよう「質量販売緊急時対応講習」をレベルアップさせつつ継続して実施していきます。

以下に、高圧ガス保安法の対象となる質量販売について示しておきます。

高圧ガス保安法における質量販売【例】

高圧ガス保安法は工業用、農業用、製造業用にLPガスを販売する場合に適用されます。

(1)食品工業用
パン・かまぼこ・ハム・豆腐製造・加工用加熱・乾燥用の燃料として使用
※ただし、製造した食品を一部でも小売りした場合は液石法の適用です。

(2)農業・水産加工業用
茶葉・タバコ・干物・乾物等の乾燥用、ひよこ・子豚等の暖房用燃料として使用

(3)窯業用
窯業・陶芸用(趣味を含む)の窯の加熱、乾燥用の燃料として使用

(4)金属工業用
溶接、溶断用の燃料として使用

(5)塗装工業用・印刷工業用・製紙工業用

(6)その他の工業用
道路等の白線焼付け・熱気球・かがり火・野焼き・小型発電用燃料として使用