青年委員会 石川県研修レポート
「研修旅行を終えて」 ミライフ㈱ 吉田直矢
2024年を迎えた元日の16時10分に起きた「能登半島地震」は最大震度7を記録し、マグニチュード7.6を観測しました。この地震による被害は甚大で、近年まれにみる災害となったことは記憶に新しいと思います。
青年委員会では、2024年10月6日~7日にかけての2日間、委員、OB、事務局含め計13人にて石川県を訪問しました。同年9月に発生した能登半島豪雨の影響により、能登半島エリアの視察は中止となりましたが、意見交換会での石川県民の方々の生の声は、報道ではわからない気づきの連続でした。
地震発生時は厳寒であり、暖を取る為や炊き出しを行うにはLPガスの供給が必要不可欠でしたが、能登町をはじめとした多くの市町村では道路損壊の為当初は対応ができなかったとの事です。通信障害で電話やメール、LPWA回線もつながらず、被災状況の把握は困難を極めました。そんな中、情報共有の要となったのは、やはり人とのつながりでした。能登には、互いのことを思いやり支えあう、人のつながりがあります。昔から、能登の人々の温かい人情は、「能登はやさしや土までも」と表現されてきました。収穫した野菜や獲れた魚を近所の人にお裾分けしたり、旅行者に声をかけて食事を振る舞ったりする光景が日常的に見られ、人にお裾分けし、またある時には人からお裾分けをもらう「おたがいさま」の関係が、日々の暮らしに息づいているとの事です。こういったつながりは、千葉にも同様に存在し、そして何より人・地域とのつながりを大事にしているのが、LPガスの事業者であると私は考えています。災害時の供給安定性はLPガスの大きな強みですが、その根底にある支えあいの精神を再認識いたしました。
現在は被災地では仮設住宅の建築も進んでおり、復興に向けた兆しもようやく見え始めています。そんな中で印象的だったのは、被災者の前向きな姿です。単に被災前の姿に復元するだけではなく、未来志向に立って以前よりも良い状態へと持っていくという「創造的復興」。その先頭で復興を支えているLPガス事業者の姿がそこにありました。

近年は大規模な自然災害が多く発生し、特に阪神淡路大震災以降は地震、豪雨、豪雪、猛暑、台風、噴火などが、人的被害、住宅被害に直接結びつき、日常のあたりまえが目の前から突如として消えてしまう甚大な災害となっております。
私たちはエネルギー供給の「最後の砦」であるLPガスを扱う事業者として、全国2,200万世帯へLPガスをお届けしていくことが責務です。事業継続計画の適宜見直しや想定されるリスクを各方面と共有し、自然災害時も地域の住民を守れる事業者として取り組んでいきましょう。